一回戦 仙台一−本吉響

    123 456 789 R
仙台一 102 300 000 6
本吉響 001 000 030 4
不眠式スコア

序盤の本吉響のミスに付け込んだ一高が逃げきって辛勝。

一高は一点を先制した初回、1死1・2塁のチャンスで5番阿部(斗)の4直併殺。
ここは1点止まりだったが4回迄に一高は5つの四死球、4つの失策を貰い6点を先行した。
本吉響の反撃は4回。この回先頭の3番村上がツーベースで出塁。
4番菊地の右飛の間に三塁に進めると、5番岩渕が中前にはじき返して1点を返す。
(この回進塁を許す細かなミスが一高に有った)
一高が大沼を下げた8回には、失策で走者を出すと三番村上・四番菊地の連打と内野ゴロ。
二番手渡辺の暴投も有り、3点を返した。
しかし反撃もここまで、右翼に下げていた一高主戦・大沼に9回は2三振で締められ、
一高に逃げきられた。

試合評

一高は10安打を放ち、4失策11四死球をもらいながらも6点のみ。
12残塁と、牽制死・盗塁死なども含めチグハグな攻撃を見せ、
終盤は流れを手放した。
力の差が有る上、ここまでミスをしたチーム相手に
畳みかける攻撃ができないとなるとこの先厳しい。

点差をつけ、大沼温存の為に一旦下げたのはいいが、
後続投手が打ち込まれ結局9回は大沼の救援をあおぐ事に。

大沼は8回101球と上々の仕上がりだったが、
打たせて取る事を意識した回の方が球数を消費している事が問題。
しかし、ボール球が減り、三振を取った回の球数が少なかったのは高評価。

二回戦 仙台一−岩ヶ崎

    123 456 789 R H E
岩ヶ崎 000 000 000 0 0 1
仙台一 102 101 00X 5 10 4
     (無安打無得点試合)
不眠式スコア

一高大沼が無安打無得点試合で岩ヶ崎を圧倒。
一高は初回、内野安打で出塁した高橋が盗塁し、二番武田の右飛で三塁へ好走塁。
一死三塁とすると、3番平間の左前安打で先制した。
その後二回はスクイズと犠飛、三回には大沼の適時打と着々と点を追加し、
六回には相手のミスもあり菊地(安)の飛球が三塁打となるラッキーな展開で駄目押し。試合を決めた。

守っては初回、安打性の当たりを送球ミスしたものの遊撃の高橋が止め、
7回は右前安打の当たりを右翼菊地(竜)が好送球で右ゴロにするなど、
4失策ながらもバックの助けもあり大沼の無安打無得点をアシスト。一高が完勝した。

試合評

大沼が流石の投球。9回投げて97球も流石。
しかし、結果無安打無得点試合という大記録を打ち立てた訳だが、
戦力差を考えると、例え次戦まで中3日あるとは言え
コールドゲームか、投手交代で大沼を温存したかった所。

この試合、光ったのは岩ヶ崎の守備。
全体的に固いとは言えない守備陣ながらも、
初回武田(和)の9飛で余裕に見えたタッチアップをした2走高橋(侑)が
三塁上クロスプレーとなる好返球をした岩ヶ崎右翼手、千葉(周)や、
初回の内野ゴロ併殺、その後も11のアウトを取った菅原(太)・岩渕の二遊間。
そして、その二遊間に打たせて取る投球を見せた右横手投げの高橋、中村のバッテリーは
上位チームクラスに充分対抗できる力。

結果一高に力負けした形となったが、大沼の好投が無ければどうなっていたか分からない試合だったと思う。

一高にはこのようなまとまったチームをしっかり打ち崩す力が無いという課題が見えた。

三回戦 仙台一−迫桜

    123 456 789 R H E
迫 桜 000 100 000 1 6 1
仙台一 000 000 20X 2 6 0
不眠式スコア

一高が終盤、相手ミスにつけこみ逆転勝ち。
迫桜は4回、この回先頭の2番田中が左中間への二塁打で出塁すると、犠打野選で三塁に進み
4番阿部(哲)の左前適時打で先制。
迫桜の先発は主戦熊谷。毎回走者を背負う苦しい展開ながらも、一高の走塁死・盗塁死や、
5回1死満塁のピンチも3走大沼の盗塁死等、マズい攻めに助けられ、
6安打の一高を上回る7安打を放ち6回まで試合を優位に進める。

毎回走者を出しながらも本塁が遠い一高だったが7回、死球で出塁した大沼、
一塁手への犠打失策で出塁した舩田を1番高橋が送り、2番武田の右前2点適時打で逆転。
主戦大沼はスライダーのキレがいまいちで、置きにいった直球を打たれ被安打7という展開も
12奪三振119球1失点完投。4回以外は危なげ無い投球で一高が勝利した。

試合評

迫桜は上手な攻撃で得点したが、それ以外は大沼に押さえ込まれた。
一高は下手な攻撃で得点を逃したが、相手ミスが重なった回どうにか得点した。

と、言った試合展開。

勝敗を決したのは、やはりエースの力と、守備のミスの有無であったと思う。
一高は初回、武田の走塁ミス(迫桜右翼手鈴木(優)の好返球)
五回、1死満塁からの大沼本盗失敗(スクイズミス)等攻撃のミスは多かったが、
春から光っていたここぞという場面での集中力で勝ちを拾った

( ゚ プ)的雑談

相手のミスが1つだけでは得点できず、2つ重ならないと得点ができない模様です。
これは一回戦から感じていた事なのですが、相手の事を少々舐めているのではないでしょうか?
本吉響戦では敬遠の間に牽制死、この試合では初回9前安打で、普通にスタートを切っていた
1走が三塁で刺殺。
確かにそれほどレベルの高くないチームは、牽制や、送球がミスになる事もあり、
そのミスを誘発する為にわざと暴走したり等という手は強豪チームが良く使いますが、
(実際は一つ先、一つ先へという態度のあらわれなんですがね)
それはもし相手がミスをしなければ、その後の打線でカバーする打撃力、
相手に行った流れを止める守備力が有るチームがする事であって、
まず1点が欲しいチームがする事では無いのでは?と、思います。
また、チームとして完成された夏のチームを相手にしていると言う事も忘れてはいけません。
一高は正直これだけ強いチームで、今期コールドゲームでの勝利が一つも無いというのはどうかと。
(秋季は攻撃力の有る多賀城、好投手の居る仙台商・東北学院。
春季ではあの雨の試合以外では榴ケ岡しか力の差があるチームが無かったので仕方ないとは思いますが)
今期の得点源である主軸以外にも当たっている選手が多いこの大会ですから
もう少し攻撃力を見せて欲しいなぁ。と。

春の東高戦を思い出しますなぁ。あの試合も、相手の記録に残らないミスで出塁して、
ここぞという場面での集中力で一気に逆転。こういう勝ちを拾えるのは、いい傾向なんでしょうがねぇ。
それ以外が悪過ぎた。

あと、やっぱりツーアウトになるバントと、左打者でのスクイズはしないねぇ( ´ フ`)

四回戦 仙台一−大崎中央

     123 456 789 R H E
仙台一高 001 010 000 2 9 0
大崎中央 001 000 000 1 5 2
不眠式スコア

大沼の好投と、相手の隙を上手について得点した一高がシード校大崎中央を破った。

一高・大沼と大崎・只埜の立ち上がりは対照的。
上々の立ち上がりを見せる大沼に対し、只埜は初回、先頭からの二連続四球でピンチを招くが、
一高のバントミスもあり無失点。
試合が動いたのは三回。一高は内野安打で出たこの回先頭の9番の舩田が、
暴投・1番高橋の右飛の間の進塁で1死三塁とすると、大崎捕手渡辺(大)の牽制悪送球の間に先制。

対する大崎はすぐさま反撃。2死から1番昆野(一)の7前安打、盗塁で2死2塁とし、
2番今野(翔)が粘っての8球目を右中間に運ぶ適時二塁打で同点に追いついた。

しかし一高は5回、この回先頭の舩田が右中間の安打と右翼手の失策で無死二塁とすると、
続く高橋(侑)がバントシフトの内野手の間を抜く中前へのセフティバント。
二走舩田が一気に本塁をつき、勝ち越した。
大崎中央は只埜、前田、星山のリレーで一高を2点に抑え、粘ったが
一高大沼の前に5安打8三振で1点に抑えられ涙を飲んだ。

一高はシード校撃破で8年振りの8強入りを果たし、次戦は春季完勝している東北戦。

準々決勝(五回戦) 仙台一−東北


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