この球場は2016年8月30〜31日に発生した平成28年台風第10号による豪雨・洪水被害により
甚大な被害を受け、2016年9月現在野球場として供用されていません。
詳細は岩泉町が国体開催断念 台風10号被害受け (岩手日報サイト)


岩泉球場(楽天イーグルス岩泉球場)

球場正面

球場シリーズでは、利府・蔵王に続いて紹介するラクテンズ球場です。
球場シリーズには珍しく試合開催中の取材では無いのですが(評定河原・大代くらいかな?)
ちょいくら紹介。プチ球場シリーズに回すよりはしっかり取材出来ているのでこちらに。
せっかくの32番目なので、「ミニ」に( ´ フ`)

名称については、蔵王球場で紹介した楽天イーグルスの「フィールドサポートプログラム」によるもの。
ここにもラクテンズの魔の手が( ` フ´)ノ

この取材(2013年)後、2016年岩手国体へ向けて平成27(2015)年度予算で1億6795万円の大規模改修予算がつき、
スコアボードはじめ周辺施設が大規模に変わりました。また、隣接地に練習場等が建設される予定です。

楽天のサポートプログラムにより「楽天イーグルス球場」となっている為、
楽天からの支援・寄付によりナイター設備、スコアボードが改修されたという話をしている人が居ましたが、
多分関係無いと思います。

楽天イーグルスのサポートプログラムは、 東北ろっけん活動によると

通常の命名権契約とは異なり、チーム名称やチームロゴの使用には料金は発生しません。
あくまで、地域・球団間における「野球の普及促進に向けた協力活動」となります。

と有る通り、改修費用まで出すような支援ではなく、あくまで「野球の普及促進に向けた協力活動」です。
球場の改修までする意味がまず有りませんし、そこまでするなら18箇所もある「イーグルス球場」。
一体いくらかかるんだろうなぁとw

と、言う訳で球場内部へ行きましょう

メインスタンド入口

球場正面左右にある階段を登るとメインスタンドになります。
有料試合での料金徴収をこの正面で行うので、有料試合時は大会役員等の出入りと合わさり結構混雑します。
また、無料試合開催時でも張ってあるロープが一体何の役にたっているのかいまいち分かりません。

椅子

座席はプラスチック長椅子。メインスタンド自体は比較的広くなっています

芝生席

内野席は三段の芝生席、外野も芝生席になっています。
また、バックネットは通常の菱形金網です

グラウンド

グラウンドは内野土、外野芝です。
また、フェアグラウンドは綺麗な扇形で、この手の地方球場にしてはファールグラウンドがやや広めです。
ホームを少し後ろに下げたり出来そうですね( ´ フ`)

広さ

両翼92メートル、中堅120メートルはこの手の球場としては充分な広さ
外野が綺麗な扇形になっているので、右・左中間も広くなっています。

スコアボード

スコアボードは(2013年現在)電球式。
1986(昭和61年)開場から20年以上経つ球場ですが、電球式は少し格が高い球場の証ですな。
岩泉町のメイン球場ですから、まぁ当たり前ですが。

チーム名はパネル式。ランニングスコアは1イニング19点、10イニングまで対応。
合計は29点まで、H・Eは無しです。
カウント板にはHEFcも有り。また、スコアボード上にアナログ時計が有ります。

前述の通り、2016年岩手国体に向けて2015年に大規模改修が行われています。
それに合わせてスコアボードがフルカラーLEDに。
LEDボードなので比較的自由度は高いのですが、設置スペースはあまり変わらないので大体同規模のものになっています。
例えるなら国府台と同様な感じで、ランニングスコアとHE、カウント板に、打順表示が有ります。

メインスタンド

メインスタンド全景含めて、ネット裏サブスコアボード。
カウント板のみで、HEFcランプは有りません。

こちらも2015年に改修が行われ、時計等が追加されています。

照明灯

照明灯は内野4基、外野2基の計6基。キャンドルタイプのしっかりした照明灯です。

周辺は「道の駅いわいずみ」すぐ隣なので、自動車で来場の際はそこを目指してくれば良いでしょう。
道の駅隣の為、食事等の補給も充分。アクセスは大変な場所ですが、そういう点は高評価。
まぁ、小本線(JR岩泉線)が小本まで全線開業していたらここにも駅が有ったハズで、そういう点では勿体ない。
公共交通機関を利用してアクセスする場合もこの道の駅を目指してくる事になります。
駐車場は決して充分とは言えません。特にGW前後の高校野球地区大会開催時は、
道の駅に不法に停める車が居る為ちょくちょく移動を求める放送が鳴ったりします。

場所が場所だけに、アクセスに難が有るかと思いきや、地方にしては充分なバスアクセスと
バス停からの距離、また自動車来場の際もここ数年の道路整備により、アクセスしやすい球場となっています。
この近辺は行く度に整備が進み、沿岸部の高速道路といい、盛岡からの国道455号早坂峠の改良等、
「押角峠付近の代替交通の未整備により」廃線が猶予されていた岩泉線の廃線もやむなしと思える変わりっぷりです。
次行く時はもしかしたら押角峠が凄い通り易く・・・・ってレベルじゃないなあの道は。

そういう訳で、この手の地方球場にしては充分立派な設備がそろうこの球場。
また機会が有れば、今度は近辺に宿を取ってのんびり風呂にでもつかりつつ野球を楽しみにしたいものです。

データ

両翼92m
中堅120m

収容

各球場紹介等で、2700〜3400人と人数に揺れが有ります。
岩泉町等、公式と思われるサイトにこの球場に関しての記述が無い為、
公式収容数については問い合わせてみないと分からないのですが、
( ゚ プ)の目分量では、ネット裏メインスタンドにきっかり座って1000席
内外野芝生席にゆったり座って1000席の合計2000席〜詰めて2500席と言った所。
イースタンリーグ楽天戦の観客数が1500人だった事を考えると妥当では?と。

スコアボード

電球式(本文参照。2014年シーズン迄)

LED電光掲示板
サイズの制限から、基本的にはスコア・HEと、カウント板、打順表示と時計の表示。

ナイター照明

内野4基 外野2基の計6基

グラウンド

内野 土
外野 天然芝

交通

公共交通機関利用

JR岩泉線岩泉駅か、三陸鉄道小本駅より岩泉町民バス、小本線利用。
道の駅いわいずみバス停下車。徒歩1分。

岩泉駅からは駅前にある岩泉消防署前バス停から乗車で約15分、340円
小本駅バス停からは10分程。
また、JR岩泉線は2014年4月1日に廃線となり、現在は東日本交通バス、岩泉茂市線となっています。
盛岡方面から来る場合は岩泉線を使うより、JRバス・早坂高原線を使う可能性の方が高いでしょうな。
岩泉駅・岩泉病院前のどちらかで乗り換え。

盛岡方面からの場合午前中から行われるアマチュア野球を観戦する場合は、宿泊必須。
宮古・久慈・茂市からであれば9時試合開始のゲームには間に合います。
久慈駅7時発、宮古駅8時発。
折角だから温泉等に宿泊がてら来るのが宜しい事でしょう( ´ フ`)

因みに、この町民バス。岩手県北自動車と岩泉自動車運輸の共同運行で、
交通新聞社発行のJR時刻表にも掲載されています。

詳しくは岩泉町サイト、交通アクセスを参照の程
朝・夕はこの手のコミュニティバスにしては本数が充実しています。

自家用車で来る場合

盛岡から小本街道(国道455号)利用。盛岡市内から2時間弱。
2007年開通した早坂峠道路により、現在では難所であった早坂峠をトンネルで越える事ができます。
三陸海岸各地からは、国道45号を利用し一旦小本へ来て、岩泉方面へ行くのがベストかと。
とぎれとぎれですが高速道路も出来ていますし。
小本駅からは10分程度です。

茂市方面から来る場合も一度海岸線に出た方が宜しいかと。
国道340号利用の方が早くは到着しますが、1車線の酷道として有名で、
押角峠越え等は余程運転に自信が有る方以外はお勧めしません。

久慈方面から来る場合は国道45号利用よりも、普代から「しもへいグリーンロード」を利用すれば
国道45号+高速道路利用に比べても結構早く着きます。
地図で見ると久慈からは県道7号を利用するのが近く見えるのですが、
久慈〜山根間の山根バイパス、安家バイパス〜竜泉洞等改良済みの比較的通り易い道以外は
安家〜山根間の大月峠など含めて難所となっています。
結局距離としては変わらないのですが所要時間はしもへいグリーンロード利用の方が短くなっています。
県道7号を使うとしたら、山根温泉に宿泊して翌朝岩泉に向かう場合位でしょうか?
(因みに、googleマップを利用して所要時間を計算した所、田野畑から県道173利用が早いとの結果が。
個人的に利用した限りだと、しもへいグリーンロードの方が快適で早いのですが、
もしかしたら( ゚ プ)があの辺良く走っていた頃より道路が改良されたのかもしれません。)
田野畑〜普代間の国道45号も結構大概な道(閉伊坂峠とか。尾肝要峠とも言うのか?)なので、
難所の袋森山〜高森山間の峠をトンネルで通過出来るというのは強みですな。

と、思っていたら尾肝要道路(三陸北縦貫道路の一部)が開通して、
閉伊坂峠もトンネルでスルーできるようになっていますな。 これなら多分尾肝要道路の方が早いかも。

尾肝要付近

閉伊坂峠を通過した辺り。45号線の中では有数の難所ですが、流石一級国道。充分な道だと思います。
ただ、「一級国道」としてはかなり狭くカーブも厳しい道路ですな。
この手前の中野坂も勾配10%と一級国道としては驚くべき道なのですが、現在は岩泉道路でバイパスされています。


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('15 11/30作成)