二回戦 対蔵王

一高は一時6点リードするも5回に集中打を浴び2点差に。
主戦阿部から木下へのリレーでどうにか逃げ切った

   123 456 789 R H E
蔵王 000 040 000 4 11 1
一高 001 500 00X 6 10 0
[蔵] 斎藤-我妻康
[一] 阿部巧、木下-深堀
二塁打:村上(蔵王・4回)久野(蔵王・5回)

不眠式スコア

一高は3回、この回先頭佐藤の内野安打から盗塁、犠打失策で無死1・3塁とし、
この試合1番に入った遠藤の7犠飛で先制、
続く5回には打者一巡の猛攻で6得点。試合を決めたかに見えた

しかし6点差をつけられた直後の5回、蔵王はラストバッター投手の斉藤の7前安打を皮切りに四連打。
四球をひとつはさんだ後の5番我妻康の適時打と一高先発阿部巧をノックアウトし、
この回4得点と追い上げを見せた。

一高は二番手の木下が6回以降蔵王を0に抑え辛くも逃げ切り勝利。初戦を突破した。

試合評

一高先発阿部巧は初回こそ三人で抑えるものの2回から合わされはじめた。
コースに決まれば有効な変化球も外一辺倒の配球で狙われていたように思う。
対する蔵王は好球必打でボール球でも振っていく積極的な打撃。
中軸の好打者にいい当たりをされ、だんだん投げるコースが狭められていき、
勝負に出られなくなるという悪循環のまま木下にスイッチ。
交代した木下は無難に抑えたと思う。最終回の三連続三振もあったが
初球や、追い込んだ後のボールが甘く入る点は注意か。

打線は長打を打てる選手が居ないものの、短打を積み重ねての6得点。
追い込まれてからの粘りも良く、蔵王主戦斉藤を苦しめた。

対する蔵王高校。
ショートに入った背番号10の久野選手、シートノックから動きがよかったが予想通りスタメン。
サード、四番の村上はだいぶ前に構えていたがライナーも怖がらず体でボールを止め、
無難に捌いていた。左右の動きは流石に遅れていたが、この三遊間が打・守ともにチームの軸であった。

( ゚ プ)的雑談
注意:例によって素人がGDGD言うだけの駄文です。
この文を読むことにより、気分を害されたり癒されず嫌される可能性があります。
「( ゚ プ)的雑談」を読む場合はノークレームノーリターンでよろしくお願いします。

三回戦 対石巻

夏の大会三回戦 一高は東部地区秋3勝と県大会出場は逃したが好チームの石巻高校と対戦。
終盤追い上げられるもののどうにか逃げきり勝ちを拾った。
   123 456 789 R H E
一高 000 011 001 3 9 2
石巻 000 100 001 2 7 3
両校序盤から塁をにぎわす展開。
石高は2回に二死1・3塁、3回に一死2・3塁と好機を掴むものの無得点と逸機が続くが4回、
この回先頭の4番伊勢の8前二塁打から二死三塁とし、7番高沢の適時打で先制する。

これで試合の動きが加速したか、直後の5回に一高が即座に反撃。
この回の先頭打者、武者が四球を選ぶと犠打、牽制ミスで一死三塁とし8番松榮の8前適時打で同点。
続く6回には3番武田の9前安打から犠打、5番阿部巧・武者の連打で勝ち越した。

石高は中盤以降初球打ちで凡退を続けたが、最終回二番手木下を二死からの連打で
マウンドから引きずりおろし1点差とするも反撃はここまで。
9回表一高がスクイズでもぎ取った1点が大きな1点となった。

試合評

秋季を見る限り実力の差は小さいと思われたが、
阿部の好投も有り中盤以降有利に試合を進めていた。
序盤からの石高の好機も、失策やバントヒットなどによるもので
安打数等から見ても一高が押していたように見えた。

しかし一高は軸となる打者不在がそのまま得点に表れた。
夏の大会、ここまで長打は無し。短打でつないでチャンスを作るもあと一本が出ず。
秋季の仙台商業戦のような得点経過で、追う石高は後攻であることを考えても
全体的に押していた試合内容よりも結果はかなり危うい勝利であった。

このような接戦をものにできるチーム力・粘りは十分に評価。
投手の出来次第では上位校相手でも十分に勝利を狙える

四回戦 対仙台商業

   123 456 789 R H E
一高 002 000 000 2 9 2
仙商 000 103 10x 5 8 0
一高は序盤から仙台商業主戦米を攻め試合を優位に進めたが、
4回、一高先発阿部巧の脚部痙攣から流れを奪われ惜敗。

一高は初回、先頭本内の三塁打、二回も阿部巧の内野安打など先頭打者を出し、
得点こそ出来ないものの好投手米から安打を重ね試合を有利に進める。
先制したのは一高。三回1死から本内が内野安打で出塁。
二死から不味い走塁が有ったものの3番武田から5番阿部巧までの三連打で2点を挙げた。

一高先発阿部巧は初回から打たせて取るピッチングでアウトを重ね、
仙台商打線を1安打に抑えるが、4回。1死から右足を引きずるようなフォームになり連打を浴び、
仙台商5番菅田への4球目投球後、負傷の為ベンチに引き上げ治療。
仙台商は続く6番渡辺の犠飛で1点を返した。

つづく5回裏、二死まで取って仙台商1番加藤の打席で異変が。
阿部巧は加藤への初球を投球後肉離れでマウンドに倒れ、そのまま二年生木下へスイッチした。

スクランブル登板の木下だったが、6回に仙商打線につかまる。
この回先頭の遠藤を四球で歩かせ、一死二塁として6番渡辺の適時二塁打で同点。
7番高橋の内野安打、8番米への死球で一死満塁として9番村木の打席。
村木は3球目を投前へスクイズバント。これを木下が本塁へ送球ミスし2点を失いこの回3点と逆転された。
その後仙台商は7回にも5番菅田の適時二塁打で1点を追加し試合を決めた。

一高は仙台商を上回る9安打を放つも3回に挙げた2点のみ。
8回からは米からマウンドを引き継いだ大山に2回を無安打3三振と抑えられ
四回戦で姿を消した。

試合評ってよりも、一高評

秋季は米を打ちながらも大差で敗戦。レギュラークラスの実力差は少ないながらも
総合力と選手層では仙台商との間に大きな差が有るという下馬評だった
結果下馬評通りになったものの、充分好闘したのでは無いだろうか。

一高の背番号11番木下は球の勢い、変化球のキレでは阿部巧を上回るという評価もあったが、
阿部巧の打たせて取る緩急をつけられる球種とはまた違った「力」が問われるタイプの投手で有ると思う。
来期へ成長が楽しみ。

この試合では阿部巧の出来が良過ぎるといってもいい程出来過ぎていた。
アウトコースへの球の出し入れでカウントを稼ぎ、
打ちごろに見えるが打者のポイントをずらす球でフライアウトを取る。
という本来の組み立てが出来ていた。
秋季は昨年の大沼を少々意識したコースの出し入れとストレートに頼り過ぎな投球に見えた。
定期戦や今大会でもいまいち組み立てに苦労していた様子が伺え、
そのような点ではやはりスライダーのキレ、ストレートの力を見れば木下の成長も期待したい面が強く、
震災の影響の練習不足で阿部の球威も落ちているのでは無いか?と、心配していた。
しかし阿部の本領はこの試合で120%発揮出来たと思われる。

初回は左打者のインコースをボール球でまず攻め、続いて外でカウントを整える。
2ボール1ストライクでボールからストライクになる変化球・同じコースの
やや高めに浮くボール球ストレートと続けフライアウト。
続く右打者もインコースから入り外で打ち取るが、
3番、4番の左打者には外中心のピッチング。1球内に投げる事も忘れない。
全体的にボールになる球が増えているが、左右のコースをいっぱいいっぱい使った
組み立てと、ミートポイントを微妙にずらす緩急を使い3回までは満点の投球だったと思う。

この後をうけた木下、逆転はされたものの7回からはスライダーも決まりはじめ、
実力は発揮出来たと思う。
今後の課題は追い込んでからのピッチングか。
まだコントロールがやや甘い事と、追い込んでからの球が無い
(スライダーもストレートもいいものを持っているのだが、追い込んでから甘く入ると言うべきか)
あとは集中力を磨けば来夏こそは宮城県の頂点を目指せるチームが出来上がると思う。

続いて打。
秋季から単打が多くあと一本が出ない打線で有ったが、
この日はよく繋がり、単打ながらも連打で得点が出来た。
1番本内が三塁打含む3安打と当たっていたが、チャンスにすかさず連打した中軸の集中力も光った。
この日二安打の阿部巧が抜けたのも痛かったが、
1〜9番まで満遍なく出塁や各々の仕事をしていた。

序盤は甘いスライダーに絞って上手に打てていたが、
中盤以降組み立てを変えられた後も比較的良くついて行けていたと思う。

これで3年生は引退。取り敢えずはおつかれさまでした。次は受験ですね( ´∀`)


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